桐などの木材で制作するアライアやサーフボードでは、水分の吸収による材質の劣化やボード重量の増加を防ぐために、何らかのコーティングによる防水処理が必要になる。コーティング材には、手軽に表面加工をするなら、ニスの様な人工物を含むものも利用可能である。特にオイルのメンテナンスはそれなりに面倒でもある。ニスやエポキシでのコーティングであれば頻繁に塗り直しの必要性もなく手軽にアライアを楽しめるかもしれない。また、天然素材にこだわるなら、乾性油によるオイルフィニッシュという選択肢も可能である。乾性油とは、ヨウ素価 130以上の植物油で乾燥しやすく、薄くのばして空気中に放置すると酸化して容易に乾燥固化する油である。要するに空気に触れると固まる性質を持った油である。 オイルフィニッシュに利用可能なのは乾性油であり、オリーブなどのオイルは不乾性油と呼ばれ塗ってもベタベタが続く。オイルフィニッシュに使われる乾性油としては亜麻仁油や荏油などがある。ハワイの本来のアライアにおいても、使用後はオイルを塗って日陰に吊るして保存されていたということから、日々のメンテナンスはは必要になる。
亜麻仁油(アマニアブラ、linseed oil、flaxseed oil)は、成熟したアマの種子から得られる、黄色っぽい乾性油(空気に触れると固まる油)。食用のほか、油絵具のバインダーや古くから木製品の仕上げ(オイルフィニッシュ)などに用いられる。
荏油とは、荏胡麻の種子からとれる乾性油でオイルフィニッシュの素材として利用される。「じんゆ」、「えのゆ」、「えあぶら」、「えのあぶら」などと呼ばれる。
ボイル油とは、亜麻仁油や荏油のような乾性油に酸化促進剤を加えて、乾燥固化しやすくしたオイルである。